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不動産の歴史~賃貸という仕組み、仲介業・不動産会社の誕生!!編~

2023年04月25日

前回は、『不動産の歴史~土地は誰のもの?編~』を載せさせていただきました。

今回は、賃貸という仕組みがどの様に誕生し、不動産会社が出来たのかをみてみましょう。

奈良時代に入り、土地開拓の必要から「三世一身の法」や「墾田永年私財法」などが定められると貴族や豪族・有力寺社に所有権が分散されていきました。後に、この土地の奪い合いが過激化していき、戦国時代へと突入していくことになります。

江戸時代になり生活が安定すると土地や住まいに関する制度・慣習も固まっていきます。

商業が発達した江戸の人口は増加していく一方で、土地は武家・寺社が8割、庶民が2割という不公平な所有率になり、庶民は狭い土地に密着して暮らさなければなりませんでした。

そこで誕生したのが、「富裕層である商人が土地を所有し、庶民へ賃貸する」という仕組みです。

富裕層の商人は「長屋」(今でいう「賃貸物件」)を持ち、大家(江戸時代の「大家」は「オーナー」ではなく、管理を代行して請け負う「差配人(さしはいにん)」)を雇って庶民へ賃貸する商売を行っていました。

これが不動産業の始まりと言われています。

明治時代になると、国の改革によって「移動の自由」「職業選択の自由」が広まると、需要と供給の間に『仲介業』が生まれ、『不動産会社』にあたる業者が誕生します。

現在までに続く「不動産仲介」というスタイルはこの頃生まれたものです。

ちなみに『不動産』という言葉が生まれたのも明治時代で、法律制定の際にフランス民法から持ってこられた言葉だそうです。(実は誤訳だったとか?(^_^;))

不動産(土地・建物)と人というのは昔から深い付き合いがあったようです。

時代の流れと共に様々に広がっていく不動産業界、これからもどのように変わっていくのかとても楽しみです。